挫折しました。喫煙と飲酒、もう諦めかけた
もう何度目だろう・・・
私の人生にとって、酒と煙草は必要なものなのだろうか?
衝動的に買ってしまいました。なんだかもうどうでもいいやっていう感覚。
健康に気をつかうと決めたのに・・・ダイエットして心身ともに鍛えると誓ったのに、相変わらずの暴食、食欲を抑えきれない。
酒飲んで、煙草を吸いながら、『やってしまった。』という罪悪感にさいなまれ、消えてしまいたいと思うほど、心が病んでしまいました。
【どうでもいい】と【諦めてはいけない】想いが交錯し、脳は混乱しています。
でもやっぱり罪悪感は消えないのだから、やめるべきです。
私にとっての儀式、まったく効果はありませんが。。。
よし、今度こそ最後にしよう。
もっと具体的な目標を立てて、新たな気持ちで頑張っていこう・・・
いつも同じ事をして失敗していますが、これは私にとって重要な儀式なんだ!
これで何度目かさえ分からない最後の酒と煙草、そしてダイエットの為に甘いものも最後にしようと、あてにシュークリームを購入。
会社の近く、娘が運動会の応援に来てくれた時に一緒に遊んだ思い出の公園で、家族全員の名前を唱えながら、儀式は行われたのでした。
そして、最後の最後の儀式として、コンビニで【紅茶花伝】のペットボトルを購入しました。
わけわからないでしょうけど、私は昔から何かを決意した時に最後に紅茶を飲んで、
『よし!これで人生が変わった。』と決意するのです。
何故か、紅茶花伝と決まっているのです。自分でも訳のわからない変な儀式です。
そして、コンビニで購入しその、紅茶花伝を飲もうとした時に、私の人生が変わる出来事がおこったのです。
壮絶な苦労を経験された、おばあさんとの出会い
それは不思議な出来事でした。
さあ、紅茶を飲もうとした瞬間・・・
目の前に、おばあさんがあらわれたのです。初対面ですが、そのおばあさんは、いきなり話しかけてきました。
「おばあちゃんな、煙草吸うねん。ほんでな、パチンコするねん。」
はい?何でしょう。。。どうかしたの?意味がわかりません。公園から、コンビニ迄は徒歩で10分位離れていますし、私が煙草を吸っていた姿をみていたはずがありません。
私が煙草をやめようと決意したのを知っているはずは、ない。まあ、パチンコは完全にやめれているから、関係ないし、私に何故そんな事を言ってくるのでしょう。 この人、もしかしてボケている。(失礼です、すみません。) 私が、あっけにとられていると、続けて、おばあさんは、
『おばあちゃんな、今80歳やねんけど、52歳で旦那が他界してん。浮気ばっかりして、数千万の借金があったんよ。』
それは、とんでもないですね。ひどい話だ。
『それでな、おばあちゃんは死に物狂いで働いたけど、娘が自殺してしまってん。』
えっ・・・
もはや、私には返す言葉がありません。電車に飛び込んだそうです。
だけど、息子さん(弟)が、お母さんを支えるって言って、必死に努力して今では、会社のお偉いさんになっているのだそうです。
孫が2人いる、息子さんにマンションを買ってもらって、一人暮らしだけど、財布にいつも10万円いれといてくれるから、寂しくなったら、パチンコをしているのだそうです。
『ええやろ、いい息子を持って、おばあちゃん幸せやねん。』
とんでもない苦労をされてきたのに、そのおばあちゃんの笑顔にびっくりしました。そして、現在を幸せと捉えてさえいる。 私の悩みなんて、クソみたいだ・・・恥ずかしくなりました。話を聞いているうちに私の眼から涙が溢れていました。
おばあ様の信じられないような体験
おばあちゃんは、姿勢が良く、頬が艶々としていて、とても80歳には見えません。 ブルドックを飼っているそうなのですが、さらに、にわかには信じられない話を始めたのです。 数年前、脳梗塞で倒れ半身不随を余儀なくされてもおかしくない状態に陥ったそうなのです。自転車に乗っている途中に倒れ救急車で運ばれたそうです。
脳の手術中・・・ 飼っていたワンちゃんの声が聞こえたそうなのです。
「無事に歩けるように、助けてもらうから大丈夫だからね。」
犬が話すなんてことはありえませんが、おばあさんは声と表現していました。
そして、手術は問題なく終了し、何の後遺症もなく今も元気で、ピンピンと歩いている。ワンちゃんが助けてくれたから、現在歩けているんだと言い張ります。
私は、目に見えるものしか信じませんが、このおばあちゃんの真摯な眼差しが嘘だとは思えませんでした。 煙草吸って、パチンコに行き、ありがたく幸せというおばあちゃん。
私に何を伝えたかったのでしょう? あるいは、私に何かを感じたのでしょうか。 何故、このタイミングで、この場所で・・・ 人生を変えたいではなく、どう生きたいのか
「お兄ちゃん、親孝行するんだよ。長生きするんだよ。」
いい話を聞かせてもらって、ありがとうございます。おばあちゃんこそ、長生きしてね。
おばあちゃんと、しっかり握手をしてから、私はその場を離れました。 おばあちゃんは、しっかりとした足取りで、凄い速さでその場を去ったのです。私は、その背中を、じっと見つめていましたが、一切振り返る事はなかったです。
まさか、80歳の人に、長生きしてって言われるなんて。 私にとって不思議に感じた出来事では、ありました。 この出来事が私にとって、人生を変えるものになるかどうかは分かりません。ですが、なんかスッキリとしたのです。吹っ切れたという感覚です。
人生が変わるきっかけは、どこからやってくるかわかりません。今日、酒と煙草をやった事は後悔しましたが、逆に貴重な体験をできて良かったです。