競馬は逃げ馬が有利であるのは本当なのか
好スタートを切って、そのまま先頭に立ち、内ラチをコースロスなく回り、自分のペースで走れば、どの馬よりも優位に映るのは当然です。
前が壁になる事もないので、脚を余して負けてしまったということもありません。
だけど、競馬ファンの間では、逃げ馬は有利というのは常識の範疇ではないのか?
大衆心理は、期待値を下げるので、逃げ馬を馬券術で優位な要素として取り上げるのはあまり意味がないのかも知れません。
逃げ馬の回収率ってどうなっているんだろう
逃げ馬の条件として、3、4角共に先頭で走った馬という前提で、調べてみました。
いろんな部分を切り取ってみても、過去10年にわたって勝率は15%を超え、回収率は150%を超えていました。
対して4角10番手以下に関しては勝率5%を切っていました。単勝回収率は50%を切っていましたので、これは明らかに追い込み馬よりも、逃げ馬が優位だと言えます。
強烈な差し脚を持った馬は強いと感じられやすいのかも
私は、メジロライアンという馬が大好きでした。
いつも後方から追い込むも、届かない・・・だけど私は世代で一番強いと思っていました。宝塚記念で、メジロマックイーンに勝利した時は、早めに抜け出す形でしたが、ほらみろ、まともに走ったら一番強いんだよって当時は思ったものです。
皐月賞で負けているのにダービーでは一番人気、人気が勝った馬ではありましたけど、やはり差し脚に、魅了された人は多かったはずです。
追い込んで届かない、次こそは・・・応援したくなるってもんです。
時代は移りました・・・それでもやはり強烈な差し脚に魅力を感じ、差し、追い込み馬を買ってしまう方は多いということなのでしょう。
逃げ馬有利なのになぜ、大衆は逃げ馬から馬券を購入しないのか
逃げ馬が有利なのはデータを少し調べれば、明らかだとわかるはずなのに、なぜ逃げ馬の期待値が高いのでしょうか。その答えは・・・
【どの馬が逃げるかわからないから】
そりゃそうだ。騎手だって、前に行った方が有利だなんてことは、百も承知のはずなんです。簡単に逃がしてたまるかって話ですよね。
チャンスがあるならば逃げてやれってなもんでしょう。
どの馬が逃げるのかを的確に見極め、買い続けることができるのであれば回収率150%超えだって可能でしょう。
だけど、どの馬が逃げるかを探るのは、思った以上に難しいのです。
そして、注意しておきたいのは、前走で3、4角を先頭で走った馬だけを買い続けた所で、回収率100%以上にはならないという事です。
要するに、逃げ馬が優位というのは、大勢のファンが知っていて、期待値が下がっているのは、実は本当だという事なのですね。
ただ、実際に逃げた馬は違うと言うだけのことなのです。
逃げると予想するのが困難な馬が逃げて勝った時に、データとしての回収率が跳ね上がると解釈できます。
逃げ馬が優位なのは周知の事実ですが、それを探るのは容易ではないという事です。
馬券術を駆使して優位な要素に結び付けるには
私が馬券術を構築するにあたって、【逃げ馬が優位】という要素は取り入れています。
ですが、積極的に逃げ馬を狙っていくというスタイルではありません。
馬券術としての一部ですが、紹介しようと思います。
人気を背負った馬が逃げて勝てば、次も逃げの戦法にでるのが普通でしょう。そして、そんな馬って人気してしまいます。狙った所で、期待値は低いでしょう。
騎手心理、厩舎の作戦として勝利した時は、また同じ作戦にしたくなると思いますよ。逃げた馬をレースを覚えさせる為に、あえて後ろからというのは、あるにはあるのでしょうけど、やはり出走するからには、成績を残したいものです。
もし、逃げて勝った馬が、試走で後方から競馬をして惨敗したとしたら、やはり前で競馬をさせた方がいいなと判断するのではないのでしょうか。
あるいは、気性的に逃げてナンボの馬が、スタートがうまく行かずに、逃げれず能力を活かせないまま惨敗というケースでも、次は逃げてやろうと思うはずです。
そのような点をふまえ、馬券術として狙うのは、馬柱内に3、4角ともに先頭で好走した事のある馬が、前走逃げれずに惨敗しているケースです。
もちろんそれだけで、馬券対象にするかどうかは、他の優位な要素や不安要素を照らし合わせてからですけどね。
【逃げ馬が優位】という要素を馬券術の一部として取り上げているというお話でした。
競馬で展開は重要な要素のひとつ。あっというような穴をあけるのは逃げた馬に多いという認識をしておきましょう。