二走ボケって本当にあるの?
競馬をやっていれば、たまに【二走ボケ】という表現に出くわす事があります。
意味合いとしては、【休養明けを好走して人気になった馬が、二走目に凡走する。】
(JRA競馬用語辞典 参照出典)
ですので、実力馬と称された馬しか、この表現は使わないのですね。
私は、好走した馬の次のレースの惨敗と捉えていましたが、調べてみるとニュアンスが違いました。
JRAの競馬用語辞典に載っている位ですので、競馬ファンの中では一般常識のレベルなのでしょう・・・問題は、これって本当にそうなのか?って話ですよ。
競馬ファン心理では休養明けはマイナスと捉えている
休養明けって具体的に何日だって話ですが、ここでは3ヶ月以上出走していないという条件で話を進めます。
感覚的には休んでいたのに、いきなり力を発揮するのは難しいんじゃないのって思うのが一般的でしょう。
人間だってそう感じます。スポーツ選手で長い事休んでいた人が、初戦から結果を残せるのかって疑問視してしまいますよね。
休んでいたからには、休んでいたなりの理由があると考えるのが自然です。少なくとも私ならば、そのように思うのです。
叩き二戦目に上積を期待するのも競馬ファン心理である
休養明け二戦目・・・いわゆる叩き目と言われる状態ですね。いかにも走りそうな気がしますもの、ましては休養明けを好走すれば、これでさらに上積みが期待できるかも知れないという事で、そりゃ一般的には人気があがるのも、頷けます。
ここで、重要なのは、叩き二戦目に人気があがるという事実、即ち期待値は下がる方向という認識なのです。
競馬で勝と言うことは負ける人と同じ視点ではいけません。
5%に入るには、95%の人々とは違った視点が必要な訳ですね。
二走ボケは、競馬の負け要因を濁らせる便利な言葉
データを出して説明すれば、わかりやすいのですが、面倒だからやりません。
(あら、言っちまった。。。)
データを出した所で、それが証明にもならないのですけどね。だって、負けた要因なんて一つに限定できるもんじゃないし、二走ボケという概念が、あまりにも抽象的なのですからね。
はっきり言って、休養明け二戦目であろうが、三戦目であろうが、凡走する確率なんて調べようが、誤差の範囲です。
【何で負けたのか敗因が分からない】というのが往々にしてあるのが競馬なのです。だから、競馬って難しいんですよ。謎だよ、競馬って・・・
本音を言えない、騙しあいの競馬の世界
これって、別に競馬に限った話じゃありませんよね。私だってサラリーマンとして言いたいことだらけですけど、本音の部分は、言えませんもの。。。
(その代わり、このブログで存分に発散してるけどな。)
騎手は、レース後に敗因を聞かれます。自分の騎乗が悪かったと言うのが潔いです。
私が横山典弘騎手が好きなのは『自分の騎乗のせいで負けた。』と言い訳をしない所です。
馬と話す事は出来ません。『今日は脚が痛くて・・・胸やけしてて走りたないねん。』とは言ってくれませんものね。
スタートも位置取りも上々、ペース配分も問題なし、圧倒的一番人気馬で負けようのないと評価されているのにも係わらず、直線まったく伸びない。。。
『馬が全然走る気を見せなかったよ、仕上がりが悪かったですね。』とは仮にそうであっても言えませんよね。
そんな事を言ってしまったら、厩務員さんの面目を潰すことになってしまいます。
実際に豊さんは、『敗因がよくわからない。』と表現されます。実際にわからないのでしょう、自分では、まず勝てると思っていたのに、あっさり負けることがある、それが
競馬
儚い、掴み切れない・・・
だから、関係者を納得させる、柔らかな何かが必要だと私は思うのです。
それが、【二走ボケ】という表現なのでは、ないか。
二走ボケから、学ぶこと
休養明け二戦目は凡走確率が高いかどうかは、たいした問題ではありません。それよりも、休養明けで好走した馬の次走は、必要以上に人気になるので、期待値は下がる方向であるという事。
なので、叩き二戦目の馬は、競馬で勝つ、回収率向上という意味で、狙うべきではないというのが、結論です。
大衆心理を知った上で競馬を攻略するというのは重要です。大衆と同じ視点では控除率に近づくだけ、即ち負けるという事。